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2014. . 31

ホスピス(大部屋)7日目 私への遺言

3月31日(月)

そろそろ個室へ・・・
ホタルちゃん から、そう勧められたものの、もう少し大部屋で!と、お願いした私。
その後も父は目覚める事がなく、この日の夕食は摂る事が出来なかった。
このまま帰るまで目を覚まさないのでは?と思い始めた頃。時間は7時ちょっと前だったと思う。
父はトイレに行こうと思ったようで目を覚ました。

ベットへ上る時は兄に抱きかかえられ、ほぼ抱っこ状態ではあったものの、ベットを下りる時は身体さえ支えていれば何とか自分で下りる事が出来ていた父。
しかし、この時はもう自分で下りる事が出来なくなっていた。
やっとの思いでトイレから戻った父は、自分がずっと眠っていた事を半ば分かっていないようであった。

「晩飯はよ?」と聞かれ
「父ちゃんが寝てたから、取り敢えず下げて貰っちゃったよごめん
何ならもう一度貰ってくるけど、どうしようか^^?」
そう答えると
「なんだ、そっか!じゃあ、エンシュア飲むからいいよ。」
と言い、エンシュアリキッドを半分ほど飲んだ。
そして暫くすると、また、アレヤコレやと 自分にしか見えていない 事について話したり、私たちに指図したり・・・

兄や私の事はちゃんと認識できている。
その上で、今、ありもしないもの が見えているらしい。
父が話す事に答えると、ちゃんと分かるらしく、その事については会話が成立する。
ただ単に、空間を認識する(?)今、自分の居る場所を把握する(?)置かれた状況を理解する(?)そういった事が出来ていないだけの様な気がした。
・・・でも、 ここは病院 だという事は無意識で分かっているらしい。
色々と言っていた父が突然、私に向き合い正気に戻ったかのような口調で話し出した。

「みぃー。・・・お父さんが居なくなったら・・・・・
もし、お父さんが居なくなったとしても N (←姉)と仲良くしろよ。
N と喧嘩なんかするんじゃないぞ・・・仲良くしてくれよ。」
そんな言葉を言う父に
「父ちゃんが居なくなったらなんて・・・・・そんな寂しい事、言わないでよ」
半分泣きながら、声を振り絞って言った。その言葉に再度父は付け加えて言った。

「寂しい事・・・なんて言ったって仕様がないだろ・・・
いいか?みぃー。・・・
どんなに周りに人が居てくれて、良くしてくれたとしたって所詮は皆 赤の他人 だ。そうだろ?
一生、ずっと、周りに居てくれるかは分からない。
その点、どんなに何を言ったとしても N とは血が繋がった兄弟なんだから・・・
死ぬまで兄弟なんだから・・・・・
だから、何があっても喧嘩なんか絶対にしないでくれよ。兄弟、皆仲良くしてくれよ。
お父さん、これだけは本当に頼むからな。」

思いがけない父からの言葉に

「分かった・・・分かったよ、父ちゃん・・・・・
大丈夫!姉ちゃんと喧嘩なんかしないから・・・兄弟、皆、仲良くするから!
だから父ちゃん大丈夫だよ・・・安心してね。」

そう答えるのが精一杯だった。
そして父は

「分かったならいいや・・・」

と言い、暫く目を閉じていた。


父はこの時・・・いや、少し前から・・・
もう自分の 死を覚悟 していたのだ。

死に抗い続けてきた父が、もう直ぐそこにある 自分の死 を受け入れ、覚悟した。
そして私たち兄弟の事を気がかりとし、 兄の事、姉と私の事、それらの心配事を解消すべく自分の心の内を打ち明けた。
どんなに せん妄状態 であったとしても、親として・・・父として、子供たちに最期の愛情或る言葉を伝えてくれたのだ。

当たり前かと思われるかもだけど・・・
今も 父の遺言 は守っている。これからもずっと守り続けていく、そう胸に決めている。

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