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2014. . 01

ホスピス(大部屋)7日目 帰らない方がいい

4月1日(火)

「N と喧嘩なんかするなよ。仲良くしろよ。」
その言葉を私への遺言とし、受け止めた。

その後、父は少し黙って目を閉じていたが、目覚めた時間が夜の7時近くであり、面会時間終了も近かった。
ここ2~3日は8時に病室を出る事はなかった兄と私。
勿論この日も8時をまわってしまった。

父は黙っているものの、再度眠ろうとはせず、かと言って何かをするわけではない。
ウトウトもせず、何かを考えているかのような表情で暫し目を開けていた。
目覚めたばかりなのだから当たり前かも知れないが、眠剤を受け入れる事もしようとはしない。
こんな状態の父を一人残し、帰る事は心苦しかった。

しかし時間は9時をも過ぎてしまい、さすがに他の方にも申し訳ない気持ちでいた。
父には何とも言い出しづらかったが、
「父ちゃん・・・もう時間も遅くなっちゃったから・・・
今日はそろそろ帰るね。明日また来るから・・・」
自分の心を鬼にして(?)今日は帰ろうと思った。

ずっと何かを考えているような表情をしていた父。
そんな父が思いつめたように口を開いた。

「みぃー。・・・・・今日は帰らない方がいいよ。」と。

そりゃ、私だって帰りたくない!家族の控室に泊まろうかと本当に悩んだ。
勿論、仕事と父を天秤にかける訳ではない!
だけど、父がホスピスに入所してから、いや、もっと前からだけど・・・
会社には 遅刻や早退、欠勤を繰り返し迷惑をかけてきた。
それでも減給もされず、クビにもされず・・・
まして今回は社長に 纏まったお金を貸して下さい! なんて、図々しくもお願いしている状況で・・・
尚且つ、何れは纏まった休暇を下さい。とも言っている私。
それらを踏まえ、心を鬼にして今日は帰ると決断したんだ。
でも・・・

「今日は帰らない方がいい・・・って、なんで?」
と父に聞いてみた。すると父は

「みぃー。が帰った後、今日はお父さんどうなっちゃうか分からない。
分からないから今日は帰らない方がいいと思うよ・・・」
そう言った。

「え?なに・・・?どうなっちゃうか分からないって・・・どう言うことよ・・・?」
父が言わんとしている事は十分に伝わっていた。伝わってはいたけどそう返した。

「だから・・・今日、お父さんはどうなるか分からないよ。」
そんな思いつめた事を言う父に

「馬鹿なこと言わないでよ!どうなっちゃうか分からないなんて・・・
どうにかなっちゃう訳ないでしょ!そんな事・・・お願いだから言わないでよ・・・
大丈夫!絶対に大丈夫!明日も病院に来るから・・・明日も絶対に会えるんだから!
父ちゃん、約束だよ!これはみぃー。との約束だからね!明日も絶対に会うんだよ!」


そうは言ったものの・・・
父の寂しさや心細さ、自分の死を覚悟している、父の不安。
痛いほど伝わってくる。十分に分かっているんだ。
だけど・・・

ここで今日、父の傍に居るということは・・・
父の不安を的中させてしまいかねないのでは?
私さえも、父の状況を認め、容認してしまうことになるのではないのか?
そんなのは嫌だ!絶対に嫌だ!

物凄く頑張ってくれている父に、これ以上の鞭を与えるような事は無論したくない。
だからと言って、 
「はい、そうですか。いつでもどうぞ!」
と近づく 別れ を大人しく受け入れる事なんてできない。

父ちゃんはまだ大丈夫。絶対に今日、逝ったりしない!
寂しがり屋の父が、皆が居ない時に逝くなんて思えない!そんな事があってはならない!


父の言うとおり、傍にいた方がいいかもだけど・・・
そう心を強く持ち直し、冷たいかもと思われるような言葉を敢て父に言った。
そして 約束 という言葉を選んで言った。


本当にもう直ぐそこまで来ている 父との別れ を痛感しながら・・・
不安を抱えながらも眠剤を受け入れ、眠りについた父の寝顔を暫く眺めてから、この日も病院を後にした。

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