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2014. . 20

ホスピス(個室)4日目 お母さんに会いたい

4月20日(日)

「贈る言葉」と「荒城の月」を聴き終り、病室へ戻り暫く後。
公園へ遊びに行っていた姉たちや、コーヒーを飲みに行ってた兄たちも病室へ戻ってきた。
そして「では、そろそろ一旦自宅へ戻りますか!」と、母と兄を残し、眠る父に各々声を掛け私たちは病院を後にした。


再び姉と病院を訪れたのは、夜の7時前位だったような気がする。
母と兄は、大分お疲れの様子であった^^;

「お父ちゃん、また来るからね!」
「じゃぁ、お父さん、また明日来るからね。」
と、母も兄も、眠る父に声を掛け病室を出ていった。


この日からは姉と2人だけで泊る為、家族の控室をお借りするのをやめたのだが、看護士さんは
「お疲れになっちゃうから簡易ベットをご用意しましょうか^^?」
とお気遣い下さったが
「ソファもあるし大丈夫です^^有難うございます!」
と言って、簡易ベットをお借りする事もなく、姉とソファと簡易椅子を交代で使い、なるべくお互いに疲れないようにと心がけた。

時間は夜の10時を過ぎていたと思う。
ずっと眠り続けていた父が、ふと目を覚まし言った。
「腹が減ったなぁ・・・飯をくれよ!」

急に目覚めた父にも少し驚いたが、目を覚ました途端に言った言葉にビックリ!
「お・お腹減った^^?・・・ごめんね父ちゃん、夕飯の時間はとっくに終わっちゃったよ
どぉ~しよ?看護士さんに言ってみようか?」
そう言うと
「なきゃいいよ・・・じゃぁ、水をくれよ。」
そう言って身体を起こそうとする父。

「吸い飲み」は病棟からお借りしていたので
「父ちゃん、わざわざ起き上がらなくても大丈夫だよ^^」
そう言って吸い飲みを父の口に近づけようとしたのだが
「いいよ。起きて飲むから。」
と、身体を起こそうとするが、いかんせん自力で起き上がる事が出来ない父。

「ちょちょ・・ちょっと待って!」
そう言いながら急いでベットをリクライニングして、父が少しでも苦痛なきように腰や頭の後ろにクッションやらを配置する。
ほぼ直角に近いのでは?と思える程の角度で父は身体を起こし、ベットの落下防止の柵(?)に両腕でしっかりとつかまり、何とか起き上がった。
そして水を入れたコップを父に差出し「自分で飲めそうかぃ^^?」と聞くと、「悪いけど飲ませてくれ。」と言った。

この時も 父は本当に凄い! と思った。
私がコップを持ち、父に水を飲ませたのだが、その 飲みっぷり の凄い事ったらまぁビックリ!
ずっと眠り続けていたのに、急激に水を飲んだりして大丈夫かな?咽たりしないかな?
なんて心配したけど全くそんな事もなく、コップにほぼいっぱい注がれた水を全て飲み干した!

まだ飲む?の問いには もういい。 と言う父。
身体を起こしているのがとても辛そうだったので、ベットを戻そうか聞くと、それも いい。 と言う。

そのほんの数分後だった。
父が徐に言った。
「家に帰りたい。家に帰らせてくれよ・・・」


以前、せん妄が酷く病院に入院していた時も父はしきりに 家に帰りたい と言った。
だが、その時とはまるで言い方が違う。状況も違う。
ホスピス病棟に移動した時、医師に言われた事がある。

「もし、ご本人が 家へ帰りたい と仰ったら、勿論その時の状態もありますが・・・
ご自宅に泊まる事が出来ない状態でも、ほんの数時間だけでも帰れるように、此方も協力させて頂きます。
なので、ご本人がそう仰ったら遠慮なくご相談下さいね。」

その言葉を思い出し、これがきっと最期になるであろう父を、是非にでも自宅へ連れて帰ってあげたいと思った。
しかし時間はすでに夜の10時をとうに過ぎ、医師も病棟には居ないであろう事は容易に分かる。
夜勤の看護士さんも人数が少ない為、さすがに 今直ぐ連れて帰る のは無理だと思った。

「父ちゃん本当にごめん!今、夜で先生も居ないから確認もとれないよ
でも、明日だったら先生も居ると思うから・・・少しだけ我慢して!明日絶対に一緒に帰ろう!」
そう言ったのだが、父は頑なに
「今じゃなきゃ駄目だ!早く家に連れてってくれ!」
と言って聞いてくれない。

そんなやり取りをしていると
「どうしても今じゃなきゃ駄目なの?なんで?
今直ぐ帰らなきゃいけない事でもあるの?」
と、姉が口をひらいた。
その問いに父は静かな声で、それでいて確固たる信念を持ったかのような声で言った。

「家に帰ってお母さんに会いたいんだよ。」

父の本音を聞き、何としても今、母に会わせてあげたいと思った姉と私。
「じゃぁさ、今直ぐ帰る事が出来ないなら父ちゃんが帰らなくても、お母さんに来て貰えば良いじゃん♪」
そう言って、すぐさまその場で実家に電話をかけた。

病院から戻り、お風呂や食事を済ませ、そろそろ寝ようかと思っていたところへの電話だったと思う。
電話には母が出た。まるで何事かがあったのか?と不安げな声で
「なに?こんな時間にどうしたのよ?何かあった?」
そう言う母に、間髪入れずに言った。

「これから寝ようと思ってたところ、お疲れで悪いんだけど・・・今直ぐ病院へ来てくれる?
父ちゃんがどうしても、今直ぐ母ちゃんに会いたいんだって!」
すると母・・・暫しの沈黙の後
「分かった!お兄ちゃんに言って、直ぐ連れてって貰うから。お父ちゃんに待ってて!って言っといて!」
そう言って電話をきった。


深夜な事もあり、直ぐに家を出れば20分程で病院まで来れるだろう。
しかし、その 僅か20分 が、父にとってはとてつもなく長い時間である。
母が病院に着くまで、父は起きていられるのだろうか?
何としても父に、母と会わせてあげたい!

辛そうな状態の父を少しでも楽な状態で起きていられるように、そして、母が病院へ到着するまで父が起きていられるように、姉と2人、今か今かと待ちわびていた。

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