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2014. . 26

ホスピス(個室)6日目 数珠

4月26日(土) ホタルちゃん の続きから。

夜勤の ホタルちゃん が病室を訪れてくれた時に言われた。
「お2人共、いつもちゃんと睡眠はとってらっしゃいますか?」
と聞かれ
「はぁ~まぁ~ボチボチと^^;
2人でソファと椅子を交互に使って、仮眠はとれていると思います。」
そう言うと
「ちゃんと睡眠がとれないとしても、せめて横になって体だけは休めとかないと・・・
お2人が体を壊されては、元も子もないじゃないですか!」
とのお言葉を頂き、時間が遅くお手間を取らせる事になってしまうが、姉と私は ”簡易ベット” をお借りする事にした。

「1台だけで大丈夫ですか?」
との ホタルちゃん のご心配もあったが
「大丈夫です^^2台お借りして2人で横になってしまったら 寝ずの番 が出来なくなっちゃうので!
1台お借りできれば交代で横になれますので、せっかくですが・・・^^;」
そう言った私たちに、夜勤で人手も少ないにも関わらず、ホタルちゃんは直ぐにベットを運んできてくれた。
そしてこの日の夜から、ソファと簡易ベットをくっつけるようにして、姉と2人、足を延ばし楽な体制で 寝ずの番 が出来るようになった。
「こんなに楽なら、もっと前から借りれば良かったね^^;」
と、姉と言いあいながら、この日も無事に朝を迎えた。


明けて(一昨年の)4月3日(火)。
さほど眠れない事にかわりはなかったが、お借りしたベットのお蔭で体は大分楽だった姉と私。
そんなこんなで、暫くすると母と兄が病室を訪れた。

「なに?ベットを借りたんだ?・・・少しは眠れたか?」
と言う兄に「まぁ、ボチボチと・・・」と答えながら、昨日の ホタルちゃん との出来事や、KちゃんやIちゃんに来て貰った事などを話して聞かせた。

暫くして
交代で姉や私が自宅へ戻ろうか!としている時、ずっと眠り続けていた父が突如暴れだした!
暴れると言っても、起き上がって手足をバタつかせた!とかではない。
自力で寝返りさえ出来ない父が、今まで見た事も無いほどの 「眉間に皺」 をよせ、身の置所がないかのように、体を左右に大きくくねらせるように、まるで 「身体全てで痛みや諸々の苦痛」を訴え、表現しているかのような症状を見せた。

慌てて私たちは看護士さんを呼んで薬を追加して貰ったのだが、普段なら薬が直ぐに功を奏し、父の表情が穏やかになる。
この時も、薬を追加して貰った直後こそ利いたように見えた。
なので看護士さんは病室を出て行ったのだが・・・

その直ぐ後、きっと5分も経っていなかったと思うが、父はまた先ほどと同じような症状で苦痛を訴えてきた。
眉間の皺 で、痛みがきっと物凄い事になっているのであろうと容易に分かる。
でも、なんとなくだけど、痛みだけではないような気がした私。
自力で手を動かす事さえ困難ながらも、父のその右手は何かを求めるような(?)何かを探るような(?)そんな動きにも見てとれた。
勿論すぐさま看護士さんに再度来て貰ったのは言うまでもないが。

ふと、ある事を閃いた私!

前から何度となく書いた事があるが、(変な宗教とかではなく)母の影響から父も中々に信心深いところがある。
せん妄症状でも 「仏壇が・・・仏様が・・・」 などという事が度々あった父。
「お守り代わり」と言ったら語弊があるかもだが、病院に入所した時から、自宅で使っていた 「数珠」 を持参していた事を思い出し、母に言ってみた。
「なんか・・・父ちゃん、痛みのせいもあるかも知れないけど・・・手が不安そうに見えるんだけど。
父ちゃんの手に 数珠 を握らせてあげたらどうかな?駄目かなぁ^^;」
そう言うと母は暫しの間う~~~ん・・・と悩むように首を傾げた。そして
「お母さんには分からないけど・・・やってみれば?」

その言葉を聞き、箪笥にしまってあった巾着袋から数珠を取り出し
「父ちゃん!ココに数珠があるよ!・・・いいかい?父ちゃんの手に、数珠を握らせて貰うからね^^」
そう言って父の右手に数珠を握らせてみた。
すると、嘘のような本当のはなし・・・
力ないはずの父の右手は、その数珠をしっかりと握りしめた!


ここのホスピス病棟の若先生は、僧侶でもあられるようだった。
廊下に貼ってある「医師や看護師の紹介」に「法名」らしきものが書いてあったのでそう思ってはいたのだが・・・

父に数珠を握らせてから間もなく、若先生が父の様子を診に来てくれたのだが、その時に数珠に気が付いたようで
「・・・あ!お念珠を持たれているんですね。」
と仰った。
「そうなんです^^;もしかして?と思い、父の手に数珠を握らせてみたんですが、父は放そうとせずにしっかりと握ってるんです。」
そう言うと
「そうですか・・・きっとお父様は安心なさってるんですね^^」
そう仰った。

この後の(およそ)2日間、1度だけ数珠を右手から左手へ持ち直させた事があった。
何も声を掛けずに数珠を手から放そうとしたが、父は絶対に放そうとしない。
「父ちゃん!身体の方向を変えるのに、数珠を持ったままじゃ右手が痛そうだから!
左手に持ち直させて貰うよ!いいかぃ?一旦、ほんのちょっとだけ数珠を放してね!」
眠っている父にそう声を掛けると、先ほどとは違い ぱっ! っと手を放してくれる。
その後直ぐに左手へと数珠を握らせると、またしっかりと数珠を握りしめていた父。



ここからは、その後日談になってしまうが。

それからの(およそ)2日間は痛みを訴える事はあっても、眉間に皺がよる程度で、あそこまでの酷い症状を見る事はなかった。
そしてこの時に握った数珠は、父の手にずっと握られたままだった。
息を引き取り、自宅に戻ってからもずっと父の手には数珠が握られたまま。

父が安心するのなら・・・
旅立った父が、迷わずに逝けるように・・・
そう思い、お守り代わりとしてのその数珠は、1度も父の手から離す事無く一緒にお棺へ入れたのだった。

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