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2014. . 21

旅立つ姿はお気に入りで♪

5月21日(水)

姉からのメールで病室へ戻ろうと、ナースステーションの前を通った時。
兄と I ちゃんは気にもかけない様子で通り過ぎたのだが、私の目に入ってきたのは I 崎さんの姿であった。
遠目でハッキリとは分からなかったが、此方に背を向け、何やら タライ(?) のような物に液体(?)を注いでいるようであったが、作業している時も肩を大きく振るわせ、手で涙を拭っているように見えた。
その姿を見るともなしに、何となく暫し見続けていたのだが、時折、鼻水を啜っているような音が聞こえていた。
「もしかして・・・・・ I 崎さん、父ちゃんの為に泣いてくれているの・・・・・?」
そんな風に感じた。

もし、父の為に泣いてくれているのだとしたら、父は大いに喜んでいるのではないか?そう思った。
色々な看護師さんにお世話になったが、幾ら担当とはいえ、父がちゃんと名前を覚えていたのは(ホスピス病棟では) I 崎さんただ一人だけ。
せん妄で不安を訴えていた時も、I 崎さんが
「私の事、誰だか分かりますかぁ~^^?」
と父に聞いた時、父は我に返ったように言った。
「誰って・・・ I 崎さんでしょ!」と。

そして単なるこじ付けかも知れないが、息を引き取る前日からの夜勤が I 崎さんであった事。
まるで、 I 崎さんにも一緒に看取って欲しかったのかも?そんな風にも思った。
これは余談だが・・・実際に I 崎さんにも、そう伝えた。
「きっと父は、最期は I 崎さんにお世話して貰いたかったんでしょうね^^
その1日前に息を引き取っていたら、I 崎さんにお会いできないまま家に帰る事になってましたもん^^
そう・・・まるで I 崎さんの夜勤を見計らっていたかのようです。
父は I 崎さんにも看取って貰えた事、本当に喜んでいると思います。本当に有難うございました!」
そう言うと I 崎さんは
「そんな此方こそ有難うございました。
Sさんやご家族様に携われた事、心より光栄に思います。」
泣きながらそう言ってくれた。


その後、病室に戻った後、諸々の エンジャルキット(?)を持って I 崎さんが訪れた。
そして先ほどの タライ のような物にタオルを浸しながら
「皆さんでお父様を綺麗に拭いて差し上げましょう^^」
そう言いながら、順々にタオルを手渡してくれた。
「手や足、お顔など、拭ける範囲で構いません^^
後でお着替えさせて頂く際に、拭けないところは私が拭かせて頂きますので・・・」
その言葉を聞き、各々、父に声をかけながら、愛でるように優しく身体を拭いていった。

その後、今度は
「男の方ではありますが・・・お父様にお化粧もして差し上げましょう^^
でも、あまり濃くしない方が良いですよね^^?
かるくファンデーションと、口紅・・・・・いや、口紅じゃなくてリップが良いですね^^」
そう言って私や姉に
「どの色のファンデーションにしましょうか^^?リップは無色が良いですかねぇ^^?」
などと言いながら、父に化粧を施してくれた。

顔色も悪く、やせ細ってしまっていた父。
だが、お化粧後は生前の父の顔のようになっていた。
痛みから解放され、安らかな寝顔をしている。
口元も、心なしか微笑んでいるように見える。
今にも何か話し出しそうにも見えた。


そしてこれは私が知らなかった(?)覚えてなかった(?)だけなのかも?
何日前かは知らないが、個室に移動してから母や兄が看護師さんに言われていたらしい。
「お父様がご自宅に戻られる時の洋服を持って来ておいて下さい。
そうですね・・・お父様が愛用されていた洋服とかが宜しいのではないでしょうか^^?」
との言葉を受け、母と兄は実家に帰宅した時、必死で父の気に入っていた洋服一式を探し出し、事前に病院へ持参していたそうだ。

化粧が終わった後
「では、お父様の帰り支度をさせて頂きたいと思いますので、お洋服を出して頂いて宜しいでしょうか^^?
お着替えが済みましたらお声をかけさせて頂くので、皆さん、少し外でお待ち頂けますか^^?」
I 崎さんにそう言われ、一旦、皆でラウンジに移動した。

そして暫し後、I 崎さんから声をかけられ病室に戻る。
そこには私が見た事もないような父の姿があった。
白のYシャツに青のネクタイを締め、格子の背広と、それにあったズボンを履いている。
ネクタイとYシャツには、ちゃんとネクタイピンとカフスもしていた。
私が見慣れている父の姿は、作業ズボンにポロシャツ。もしくはチェックのネルシャツ。
その上にブルゾンを着ている、いつもラフな姿の父。

「あれ?父ちゃんてこんな服、持ってたっけか^^?」
と、母や兄に聞いてみた。すると
「そうだよ、これはお父ちゃんが好きで昔から着ていたんだよ。
もう大分昔のだけど、他の服は直ぐに捨ててもこれだけは捨てないで、ずっと置いてあったんだよ!」
と母が言い、
「ネクタイピンもカフスも、お父さんが気に入ってて仕舞いこんであったんだよ。
何処にあるのか、探すのが大変だったよ!」
と兄。

ちゃんとした格好の姿の父を見て思う。
そう言えば、父ちゃんて自分で言ってたけど・・・・
「俺は身なりには気を使う。お洒落なんだ!」
そう言ってたっけ!と、父のその言葉を思い出した。
そしてその姿は、父にとても似合っていた^^

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